ソフトバンクの滞納で法律事務所から連絡!解約や裁判はいつ起きる?
投稿日: 2025.08.21 | 更新日: 2025.08.21

「法律事務所から突然、ソフトバンクの料金未納に関する手紙が届いた…」
そんな内容に驚いて、不安になっていませんか?
「このままだと裁判?」「詐欺じゃないの?」と混乱するのも無理はありません。
この記事では、ソフトバンクの料金滞納によって法律事務所から通知が届いた場合の対処法や、放置した場合のリスクについて、わかりやすく解説します。
支払えないときの現実的な対応策についても紹介しますので、一人で悩まず、ぜひ参考にしてください。
「詐欺か?」と疑うかもしれませんが、原因がソフトバンク料金の滞納の場合、無視すると財産を差し押さえられてしまうかもしれません。
自己判断せず、まずは専門家に電話やLINEで無料相談してみましょう!
ソフトバンクを滞納していると法律事務所から連絡が来る
ソフトバンクの携帯電話やインターネット回線などを契約していて、料金の滞納が続くと、法律事務所の名義でハガキやSMSによる通知が届くことがあるようです。
実際にSNSで検索してみると、その通知を受け取った方の投稿も確認できます。
法律事務所が滞納分の回収を委託されているから
ソフトバンクから届くという通知が本物かどうか、不安に思う方もいるかもしれません。たしかに、料金の未納があった場合、ソフトバンクから直接連絡があるならまだしも、突然法律事務所から通知が届くと戸惑うのも無理はないでしょう。
しかし、弁護士は法律上、企業などから依頼を受けて債権回収業務を代行することが認められています。
具体的には、回収できた金額に応じて成功報酬を受け取ることがあり、万が一訴訟に発展した場合には、そのまま企業の代理人として手続きを進めることもあります。
そのため、ソフトバンクが未納料金の債権回収を法律事務所に委託していたとしても、不自然なことではありません。
なお、少し前のことではありますが、ソフトバンクグループ株式会社の代表取締役会長兼社長である孫正義氏も、債権回収に関して正規の担当法律事務所が存在することをSNS上で言及しています。
中には詐欺があるので注意する
ただし、正規の法律事務所の名前をかたった架空請求も存在するため、注意が必要です。とはいえ、法律事務所からの通知を一切無視することは推奨できません。この点については、後ほど詳しく解説します。
まずは通知が本物かどうかを確認するために、通知に記載されている法律事務所に連絡を取ってみることが重要です。ただし、通知に記載されている連絡先自体が偽造されている可能性もあるため、念のため日本弁護士連合会のWebサイトなどで事務所名を検索し、公式に掲載されている電話番号と一致するかを確認するようにしましょう。
近年は、架空請求の手口もますます巧妙化しています。多少手間ではありますが、こうした確認作業を怠らないことが、トラブルを防ぐうえで非常に大切です。
法律事務所に問い合わせても、料金の具体的な内容などについては教えてもらえない
調べてみたところ、通知に記載されていたのは実在する法律事務所であったが、実際に電話をしてみると、「具体的な料金の内訳については分からない」といった回答が返ってくることもあります。
このような対応に、不信感を覚える方も少なくないかもしれません。
とはいえ、弁護士が受任しているのはあくまで「債権回収業務」であり、各債務者がどのようなサービスを利用したのか、その詳細まで把握しているわけではないことが多いのが実情です。特に、複数の企業から債権回収を委託されているような法律事務所では、個別の顧客データまですべて把握するのは現実的に困難です。
そのため、通知内容に不明点がある場合は、法律事務所だけでなく、債権元であるソフトバンクにも直接問い合わせることが重要です。実際にSNSなどの投稿を見てみると、過去には「人違い」で誤って請求されていたケースも報告されています。誤解やトラブルを避けるためにも、両方に確認を取ることをおすすめします。
ソフトバンクの滞納で法律事務所から連絡があった場合
ソフトバンクや法律事務所に確認したところ、本当に料金の滞納があったことが分かりました。
「どうすればいいのか…」と悩んでいる方もいるかもしれません。
滞納から5年なら時効が成立する
まず確認したいのは、滞納した時期がいつなのかという点です。
もし滞納した日からすでに5年以上が経過している場合には、「消滅時効」が成立している可能性があります。
消滅時効が成立していれば、その料金については支払い義務がなくなることもあるのです。
とくに注意が必要なのは、契約が2020年4月1日より前(民法改正前)に結ばれている場合です。
この場合、料金を滞納した翌日から数えて5年が経過すると、原則として時効が成立します。
たとえば、2017年4月1日に滞納が始まったとすると、2022年4月1日を過ぎた時点で、消滅時効が完成している可能性があるということです。
第522条(※民法改正に伴い、現在は削除)
商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、五年間行使しないときは、時効によって消滅する。ただし、他の法令に五年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。
【引用:商法第522条 – wikibooks】
時効の効果は時効援用をする必要がある
「じゃあ、消滅時効が成立しているなら、もう通知は無視しても大丈夫なの?」
と思うかもしれませんが、そのまま無視してしまうのは危険です。
なぜなら、時効の効果を受けるためには「時効の援用」という手続きが必要だからです。
「時効の援用」とは、
すでに時効が成立していること
そのために、もう支払う必要がないこと
を、相手(債権者やその代理人)に正式に伝えることを意味します。
ちょっとややこしいですが、要するに「私はこの請求について時効を援用します」と伝えるだけでOKです。
このことは、民法第145条にも明記されています。
第百四十五条:
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。
【引用:民法第145条 – e-Gov】
つまり、時効は自動で適用されるわけではなく、自分から主張しないといけないということです。
ソフトバンクの未払いについて通知が届いた場合、その通知は法律事務所がソフトバンクの代理人として送ってきている可能性があります。
その場合は、まずその法律事務所に対して、時効の援用を伝える必要があります。
債務の承認は避けよう
時効の効果を確実に得たい場合、うっかり「債務の承認」をしてしまわないよう注意が必要です。
「債務の承認」とは、以下のような行動を指します。
・滞納している料金の一部だけを支払ってしまう
・「たしかに未納料金があります」と認めるような言葉や書面を出してしまう
これらは、知らず知らずのうちにやってしまいがちな行為ですが、一度でも行ってしまうと、進んでいた時効のカウントがリセットされてしまうのです。
たとえば、2017年4月1日に滞納が始まり、本来であれば2022年4月1日に時効が完成していたケースでも、
2018年4月1日に債務を認めてしまうと、新たに2023年4月1日まで時効が延長されることになります。
本来なら時効が成立していたはずなのに、自分の行動でまた5年待つことになる…。これは非常にもったいないですよね。
時効援用は弁護士や司法書士に相談しよう
少し前にも触れましたが、時効の制度は2020年(令和2年)4月1日の民法改正で大きく変わっています。
そのため、インターネットや書籍で調べた情報が古いままになっている場合も少なくありません。
記事や解説の「発信時期」には、十分注意するようにしましょう。
時効には債務の承認以外にも注意すべき点がたくさんあります。
そのため、個人で判断するのはとても難しいのが現実です。
「もしかして時効が使えるかも?」と思ったときには、無理に自分で対応しようとせず、
弁護士や司法書士などの専門家に相談するのがいちばん確実です。
せっかく時効が成立しそうだったのに、誤った対応でチャンスを逃してしまうのは、本当にもったいないですよね。
できるだけ早めに相談することで、安心して最適な対応ができるようになります。
ソフトバンクを滞納し続けると起きるリスク
「ソフトバンクからの通知に“裁判”なんて書かれていたけど、携帯料金のことで本当にそんなことになるの?」と不安になる方もいるかもしれません。
確かに、いきなり裁判になることはめったにありません。
しかし、料金を滞納し続けると、以下のような段階的なペナルティを受ける可能性があります。
ソフトバンクの携帯が強制解約される
ソフトバンクでは、滞納が続くと以下のような対応がとられます。
“支払期限が過ぎた料金を分割でお支払いすることはできません。申し訳ありませんが、一括でのお支払いをお願いします。(略)
料金の滞りによる利用停止から、約2ヵ月後に契約解除のお知らせをお送りします。
届いたお知らせに記載された期日までにご入金がない場合、翌日以降に自動で解約となります。”
つまり、料金が未納のままだと、分割での支払い交渉はできず、一括での支払いが求められるということです。
そして、滞納から約2か月が経過すると、強制的に解約されてしまいます。
「一括でなんて払えない…」と思う方も多いでしょう。
ですが、それを放置してしまうと、さらに深刻な問題に発展する可能性があります。
本体代金未納ならブラックリストにのる
とくに注意すべきなのが、携帯料金ではなく、本体代金のローンを滞納している場合です。
この場合、3か月ほど滞納が続くと、「金融事故情報」としてCIC(個人信用情報機関)に登録されます。
これは、いわゆる「ブラックリスト」に載るという状態です。
信用情報に傷がつくと、以下のような影響が出る可能性があります。
・サラ金や消費者金融などから借入れができなくなる
・クレジットカードが使えなくなる、あるいは新規発行できなくなる
・分割払い(ローン)が組めなくなる
この信用情報の記録は、契約期間中および完済から最大5年間、金融機関に共有され続けます。
「もう支払うのは難しい…」と感じている場合、放置してしまうのではなく、債務整理という方法を検討するのもひとつの手です。
たしかに、債務整理をすると信用情報に傷がつきます。
しかし、すでに滞納によってブラックリスト入りしてしまった状態なら、これ以上悪くなることはありません。
むしろ、弁護士や司法書士に相談することで、現実的に支払えるような形に整理できる可能性もあります。
放置するよりも早く対応することで、将来へのダメージを最小限にとどめることができるかもしれません。
受任通知が届く
さらにソフトバンクからの連絡を無視していると、債権回収が弁護士や司法書士に依頼されたり、債権そのものが債権回収会社に譲渡されたりする。
そして、法律事務所に回収が委託された場合には、弁護士から受任通知が届くことになる。
催告書や最終通告書が届く
そして、受任通知に対しても何らアクションを起こさない場合には、法律事務所や債権回収会社から催告などが届くことになります。
催告書には、いついつまでに料金を支払え、といった旨や、入金が確認できない場合には法的手続きに以降する旨が書かれているはずです。
これは、言わば最後のチャンスで、こうした通知が届いたら絶対に無視してはいけません。これを無視していると…。
給料などの差し押さえを受ける
いよいよ最終段階に至ると、裁判を起こされて、給料や預貯金などの財産が差押えられます。
ちなみに、給料が差し押さえられた場合、当然勤務先に対して裁判所から通知がいくし、未納していた料金が全額回収されるまでの間、ずっと給料の一部が差し押さえられ続けます。
差し押さえと言われますと大げさに思われるかもしれませんが、このように大ごとになってしまいますので、通知は無視してはいけません。
催告や差し押さえをされると時効の完成が遠のく
前の章で、「債務の承認をすると時効のカウントがリセットされてしまう」と紹介しました。
実は、それと似たように、「催告」や「差し押さえ」といった行為によっても、時効の完成が遅れてしまう可能性があります。
たとえば、ソフトバンクから催告(支払いを求める通知)が届いた場合や、差し押さえの手続きが始まった場合、その時点から6か月間は時効の進行が一時的にストップします。
このように、時効には複雑なルールがあり、2020年の民法改正によって仕組みが変わった部分も多いため、古い情報には注意が必要です。
差し押さえなどのリスクを避けたい場合には、早めに専門家に相談することが何より大切です。
ソフトバンクの滞納が払えない場合にすべきこと
「通知が届いたとしても、すぐにお金を用意できない…」という方も多いと思います。
弁護士・司法書士に相談する
そんなときは、ひとりで抱え込まず、まずは弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。
届いた通知書を持参すれば、ソフトバンクへの対応はもちろん、他に借金がある場合も含めて、債務整理などの選択肢についてアドバイスを受けることができます。
他に借金があるなら任意整理する
借金の返済が難しい状況であれば、「任意整理」を検討する必要があるかもしれません。
任意整理とは、サラ金やクレジットカード会社などの債権者と直接交渉して、基本的には今後の利息をカットしてもらう手続きのことです。
ソフトバンクの料金滞納についても、任意整理の対象として交渉できる可能性があります。
この場合、利息や元本の大幅なカットというよりも、再度分割払いに応じてもらえるかどうかを話し合うことが中心になります。
対応の可否はケースバイケースですが、きちんと事情を説明すれば、分割払いの再開に応じてもらえるケースも少なくありません。
まずは、弁護士や司法書士に相談して、どのような対応が可能かを確認してみましょう。
▼関連記事
任意整理とは?後悔しないために知っておきたいメリットや注意点などわかりやすく解説!
借金が払えないなら債務整理を検討する
借金の返済が厳しいようだと、個人再生や自己破産を検討する必要もあるかもしれません。
個人再生とは、裁判所に返済計画を提出し、全ての債務を対象にして元本の大幅な減額を認めてもらい、これを原則的に3年かけて返済していく手続きのことです。
自己破産とは、裁判所から免責許可をもらって、借金から解放される手続きのことです。
それぞれの債務整理の特徴を表にまとめました。
▼関連記事
自己破産したらどうなる?費用や流れなど基礎知識をわかりやすく解説
まとめ
今回は、ソフトバンクの料金を滞納した場合に、法律事務所から通知が届いたときの対処法を解説してきました。
「たかが携帯料金」と思いがちですが、滞納した時点でそれは立派な借金と見なされます。
通知を無視し続けると、強制解約や差し押さえ、さらには信用情報への影響など、思わぬトラブルにつながるおそれがあります。
もし支払いが厳しい場合には、すぐに弁護士・司法書士に相談をして、他に借金がある場合にはそれも含めて債務整理ができないか一度相談してみることをおすすめします。
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