任意整理の体験談からわかる後悔の声とは?成功のコツも解説
投稿日: 2025.02.27 | 更新日: 2025.02.27

「任意整理した人の体験談が知りたい」
「任意整理を後悔している人はいる?」
任意整理は、債権先との交渉で、将来利息のカットや返済期間の延長を求める手続きです。
任意整理で借金を減額できたという声は聞くものの、具体的にどのくらい減らせたのかや、自分のケースにも当てはまるのかが気になる人もいるでしょう。
この記事では、金額別に任意整理の成功体験談を紹介します。任意整理の失敗例や、体験談からわかる成功のためのポイントも解説しているため、任意整理を考えている人は参考にしてください。
任意整理について、詳しくは以下の記事でも解説しています。
▼関連記事
任意整理とは?後悔しないために知っておきたいメリットや注意点などわかりやすく解説!
金額別!任意整理の成功体験談5選

まずは、借金の金額別に、任意整理の成功体験談を紹介します。
- 100万円以下の借金を任意整理した体験談
- 300万円の借金を任意整理した体験談
- 400万円の借金を任意整理した体験談
- 500万円の借金を任意整理した体験談
- 800万円の借金を任意整理した体験談
自分の状況と照らし合わせながら、参考にしてみてください。
100万円以下の借金を任意整理した体験談
プロフィール | 50代男性 |
借金額 | 90万円 |
借金の理由 | 生活費 |
任意整理した結果 | 借金を90万円→50万円に減額 |
50代の男性が90万円の借金を任意整理し、50万円に減額できた事例です。
コロナ禍の影響で給料が遅れるようになり、生活費としてお金を借り始めたところ、返しては借りる繰り返しで借金がどんどん増える状態に。
任意整理で50万円まで減額できたため、返済のための夜間のアルバイトも辞められて、睡眠不足の解消に成功しています。
出典:https://nippon-smes-project.com/debt/206/
300万円の借金を任意整理した体験談
プロフィール | 60代女性 |
借金額 | 約300万円 |
月々の返済額 | 約7.8万円 |
借金の理由 | リボ払いでのショッピングや旅行などの浪費 |
任意整理した結果 | 借金総額を約300万円→約250万円に減額 月々の返済額を約7.8万円→約4.5万円に減額 |
60代の女性が計4社・約300万円の借金を任意整理し、月々の返済額を約7.8万円から約4.5万円に減額した事例です。
女性はショッピングや旅行などの浪費をリボ払いで続け、いつの間にか借金総額が300万円にまで膨らんでいました。
年齢的にも自己破産しかないと諦めかけていたものの、弁護士からの提案で任意整理することに。
その結果、借金総額は約300万円から約250万円に、月々の支払いも約7.8万円から約4.5万円に減らすことに成功しました。
それまでは夫や娘に支払いを頼っていましたが、減額できたことで自分の力で返済できるようになっています。
出典:https://hibiki-law.or.jp/debt/experiences/9655/
400万円の借金を任意整理した体験談
プロフィール | 正社員女性 |
借金額 | 約380万円 |
月々の返済額 | 約15万円 |
任意整理した結果 | 月々の返済額を約15万円→6.5万円に減額 |
正社員の女性が計6社・約380万円の借金を任意整理し、月々の返済額を約15万円→6.5万円に減額できた事例です。
女性は、毎月カードローンの返済だけで生活費がなくなってしまう状況で、新たにお金を借りてまかなう自転車操業状態でした。
車を残したい、夫にバレたくないという希望から任意整理を選択し、月々の支払いを2分の1以下まで減らすことに成功。
毎月の生活費に足りない分はボーナスで補いながら、無事返済できるようになりました。
出典:https://ameblo.jp/kanagawa-legaloffice/entry-12856171842.html
500万円の借金を任意整理した体験談
プロフィール | 女性 |
借金額 | 500万円 |
月々の返済額 | 18万円 |
借金の理由 | ストレスによる買い物依存症 |
任意整理した結果 | 月々の返済額を18万円→8.1万円に減額 |
女性が計8社・500万円の借金を任意整理し、月々の返済額を18万円→8.1万円に減額できた事例です。
女性は、仕事や家庭のストレスから買い物依存症になり、リボ払いでのショッピングを繰り返すうちに借金が膨らみました。
個人再生と悩んだものの、家族や職場バレを避けるために任意整理を選択。
月々の支払いは18万円から8.1万円まで減り、収入の範囲で生活できるようになりました。
出典:https://www.yokohama-saimuseiri.jp/500illustration
800万円の借金を任意整理した体験談
800万円の借金がある場合は、任意整理よりも個人再生が向いています。
実際にシミュレーションしてみます。
800万円を通常どおり返済した場合、返済総額や利息は以下のとおりです。
月々の返済額 | 返済総額 | 利息分 | |
年利15% 3年(36回)払い | 約28万円 | 約997万円 | 約197万円 |
年利15% 5年(60回)払い | 約19万円 | 約1,140万円 | 約340万円 |
債務整理しないと、利息だけで約197〜340万円がかかることになります。
任意整理した場合は、将来利息のカットと5年・60回払いまでの延長が可能です。
そのため、800万円 ÷ 60回で、月々の支払いは約13.3万円になります。
一方、個人再生した場合は、最低100万円以上で借金総額を5分の1に減額できます。
借金800万円では160万円まで減額でき、将来利息も発生しません。
そのため、3年払いでは月々4.4万円、5年払いでは月々2.7万円の支払いになります。
このように、比較すると個人再生のほうが支払い負担は少なく済む可能性があります。
ただし個人再生では、価値の高い家や車を保有している場合、大幅な減額は期待できません。
また、個人再生は弁護士費用のほかに裁判所費用がかかり、期間も長くなりやすい点や、官報(国の広報誌)に載るなどのデメリットも考慮して決めるといいでしょう。
出典:https://saimuseiri-sapporo.jp/saimuseiri/8-million.php
X(Twitter)における任意整理の体験談

ここでは、X(旧Twitter)での任意整理の体験談を紹介します。
- 「してよかった」と感じる人の体験談
- 「しなければよかった」と後悔する人の体験談
成功と後悔、それぞれのケースを紹介するため、参考にしてください。
「してよかった」と感じる人の体験談
早い時点で決断し、行動するべきだという任意整理経験者のケースです。
現実から目を背けて放置すると、借金がさらに膨らんで自己破産するしかなくなることもあるため、注意が必要です。
任意整理してよかったのは、「新たにお金を借りられなくなったこと」だと挙げる人もいました。
クレジットカードやキャッシングは便利な一方、手軽に使えてしまうため、後悔しないような使い方が重要です。
始めは抵抗があったものの、もっと早く任意整理すればよかったと考えている人のケースです。
とはいえ、すぐに決断できることでもなく、悩む期間があるのも当然といえます。
もう遅すぎると後悔するよりも、実際に行動に移せるかどうかがカギとなります。
デメリットの影響は少ないため、任意整理してよかったと感じている人もいました。
クレジットカードを作れないことで無駄遣いが減り、携帯電話はお金を貯めれば一括購入でき、完済すればいずれブラックリストからも消えるためです。
このように、デメリットも前向きにとらえられれば、任意整理はメリットが大きい方法だといえるでしょう。
「しなければよかった」と後悔する人の体験談
反対に、任意整理を後悔している人の体験談も紹介します。
任意整理して3年は返済したものの、手元にお金がなくなった際、借りたり引き出したりできないため困っている人のケースです。
任意整理すると、完済から約5年は新規の借り入れができなくなる点に注意が必要です。
当時借り入れのあった6社すべてを任意整理したものの、残債が少ないところは自力での返済でもよかったと後悔している人もいました。
任意整理では整理対象を選べるため、残債が少ない場合や社内ブラック(業者の社内でブラックリスト状態になること)を避けたい場合は、対象から外すといいでしょう。
法律事務所をきちんと調べて選べばよかったと感じている人のケースです。
お金や心に余裕がないと、自分に合わない弁護士や事務所を選んでしまう恐れがあるため、判断は慎重にしてください。
任意整理の失敗例3選

任意整理に失敗する、具体的なケースは次のとおりです。
- 任意整理する必要がなかった
- 任意整理しても返済が苦しい状況が続いた
- 弁護士・司法書士選びに失敗した
1つずつ詳しく解説します。
任意整理する必要がなかった
そもそも、任意整理する必要がなかったという失敗例も珍しくありません。
例えば次のような場合、任意整理しても失敗するリスクが高いでしょう。
- 借金額が低い
- 交渉に応じなさそうな債権者がいる
- 返済実績が少ない
借金額が低い場合は、弁護士費用のほうが高くつき、損をしてしまうかもしれません。
その場合、支出や家計を見直してやりくりすることで、完済を目指すことも可能です。
また、交渉に応じなさそうな債権者がいたり、返済実績が少なかったりする場合も、和解できない可能性があります。
そうなると費用だけが余分にかかってしまうため、「任意整理しなければよかった」と後悔することになりかねません。
まずは信頼できる弁護士に相談し、任意整理するべきかどうかを判断してもらうのがおすすめです。
▼関連記事
「任意整理しなければよかった」と感じるのはなぜ?後悔しないための対策
任意整理しても返済が苦しい状況が続いた
任意整理しても、返済が苦しい状況が続くことも考えられます。
借金の額が多すぎる場合や、金利が低い借り入れの場合は、任意整理しても月々の支払い額があまり変わらない可能性があるのです。
また、収入が少なく、3〜5年で返済できる見込みがない場合も同様です。
任意整理は元金ではなく利息をカットする手続きのため、金利の高い消費者金融からの借り入れや、リボ払い・キャッシングの借金を整理したい人に向いています。
弁護士・司法書士選びに失敗した
弁護士・司法書士選びに失敗してしまうと、任意整理を後悔する可能性があります。
失敗談の中には、高額な弁護士費用がかかった、思ったような対応をしてもらえなかったなどのケースが見られました。
任意整理の費用相場は1社あたり5〜15万円で、依頼前の相談は無料で受け付けている事務所がほとんどです。
まずは無料相談を利用し、料金が相場から離れすぎていないかや、弁護士の対応がいいかをチェックするといいでしょう。
体験談からわかる任意整理のメリット・デメリットとは

ここでは、体験談からわかる任意整理のメリットとデメリットを紹介します。
- メリット1.月々の返済が軽くなり生活再建の見通しが立つ
- メリット2.取り立てが止まり精神的にラクになる
- メリット3.新たな借り入れができないため浪費を防げる
- デメリット1.ブラックリストに載ってしまう
- デメリット2.クレジットカードが使えず生活が不便になる
- デメリット3.弁護士・司法書士への費用がかかる
良い面と悪い面の両方を把握し、自分に合っているかを見極める参考にしてください。
メリット1.月々の返済が軽くなり生活再建の見通しが立つ
任意整理すると、将来利息のカットと3〜5年の返済期間の延長ができるため、月々の返済負担が軽くなります。
具体的には、任意整理したことで月々の支払いが約7.8万円から約4.5万円になったり、約15万円から6.5万円と2分の1以下になったりした体験談もありました。
利息の支払いばかりで自転車操業状態になっていた人にとっては、毎月元金を返済できるようになり、生活を立て直しやすくなるでしょう。
メリット2.取り立てが止まり精神的にラクになる
任意整理を弁護士に依頼すると、手続きの完了まで督促や取り立てが止まるため、精神的にラクになることもメリットです。
任意整理にかかる期間はおよそ3〜6ヵ月程度で、手続き中は返済の必要もありません。
この間は返済分を弁護士費用にあてることもでき、毎月の支払いに追われるストレスがなくなります。
弁護士に依頼せず自分一人で手続きした場合は、取り立ては止まらないため注意が必要です。
▼関連記事
任意整理を自分で行うことは可能?費用や手続きの負担を徹底解説
メリット3.新たな借り入れができないため浪費を防げる
任意整理すると、新たな借り入れやクレジットカードの作成ができなくなるため、浪費を防ぐことにつながります。
任意整理した事故情報は、以下のような信用情報機関に記録され、約5年間保存されます。
信用情報機関 | 主な加盟業者 | 記載される期間 |
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | クレジットカード会社消費者金融 | 5年 |
JICC(株式会社日本信用情報機構) | 消費者金融 | 5年 |
KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行信用金庫 | 5年 |
クレジットカード会社や消費者金融は、信用情報をチェックしてお金を貸すか判断しており、事故情報があると弾かれてしまうのです。
新規の借り入れができないと、手元のお金だけでやりくりする力がつき、無駄遣いを減らす効果が期待できるでしょう。
デメリット1.ブラックリストに載ってしまう
任意整理すると信用情報に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載ってしまいます。
すると新規のローンが組めない、保証人になれない、クレジットカードの作成ができないなどといった影響が出ます。
また、信用機関の事故情報は約5年で消えますが、整理先の業者のブラックリストに載った記録は消えません。
これを「社内ブラック」といい、同じ金融機関からの借り入れはできなくなります。
社内ブラックを避けたい場合は、任意整理の対象から外すといいでしょう。
▼関連記事
債務整理のブラックリストはいつ消える?期間やリスクを徹底解説
デメリット2.クレジットカードが使えず生活が不便になる
任意整理を後悔している人の約半数は、その理由について「クレジットカードが使えなくなったこと」「ローンを組めなくなったこと」と回答しています。
任意整理後、完済から約5年間は、ローンの借り入れが制限されると同時に、クレジットカードの利用や新規作成もできません。
この間は、口座振替や現金一括で支払わなければならず、不便を感じる可能性があります。
ただし、近年ではQRコード決済やプリペイドカードなど、さまざまな決済方法が普及しているため、そこまで困る場面はないでしょう。
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債務整理中にクレジットカードは使える?作れる時期もあわせて徹底解説!
出典:PR TIMES
デメリット3.弁護士・司法書士への費用がかかる
任意整理を弁護士や司法書士に依頼した場合は、費用がかかることもデメリットです。
費用の目安や内訳、支払いのタイミングは次のとおりです。
費用の種類 | 金額の目安 | 支払いのタイミング |
相談料 | 0~1万円 | 相談時 |
着手金 | 2~5万円/社 | 依頼時 |
解決報酬金 | ~2万円/社 | 和解成立後 |
減額報酬金 | 借金の減額分の10~20% | 和解成立後 |
過払い金の成功報酬 | 回収額の20~25% | 過払い金受領後 |
※上記以外に、事務所によって書類作成や郵送費、交通費などの実費が含まれる場合があります。
相談料は無料のところが多いですが、着手金と報酬金で1社あたり5〜15万円が目安となります。
ほとんどの事務所で分割払いに対応しているほか、過去に払いすぎた利息があれば過払い金として取り戻し、費用と相殺できる可能性もあるため、まずは相談してみるといいでしょう。
▼関連記事
任意整理に必要な費用とは?分割払いは可能?基本からわかりやすく解説!
任意整理を成功させるためのポイント

任意整理を成功させるためには、次のポイントを意識してみてください。
- 自分が置かれている状況を把握する
- 毎月いくら返済できるのかを把握する
- 弁護士・司法書士選びは慎重に行う
1つずつ詳しく解説します。
自分が置かれている状況を把握する
まずは、自分が置かれている状況を把握し、任意整理が必要かどうか見極めることが大切です。
任意整理を後悔した体験談の中には、新規の借り入れができなくなった不便さや、本当は必要なかったんじゃないかと感じているケースが見られました。
しかし、任意整理しないでいると、月々の返済に困って新たに借り入れる自転車操業となり、ますます状況が悪化しかねません。
また、返済の滞納が続いた場合は、財産や給与を差し押さえられる恐れもあります。
新規の借り入れやクレジットカードの利用ができないなどの不便はあるものの、生活を立て直すためには、弁護士費用をかけてでも任意整理するのが最善策だといえます。
毎月いくら返済できるのかを把握する
任意整理を成功させるためには、無理なく毎月返済できる金額を知っておくことも重要です。
まずは月々の支出の内訳を出し、返済にいくらあてられるのかを計算してみるといいでしょう。
その上で、3〜5年で支払う場合に月々いくらの返済になりそうなのかをシミュレーションします。
任意整理は和解後も元金の返済が続くため、完済まで気を抜かないことが大切です。
弁護士・司法書士選びは慎重に行う
任意整理する際は、弁護士・司法書士選びを慎重に行ってください。
弁護士と合わなかったり、高額な料金がかかったりして後悔した体験談もあるため、信頼できる弁護士や事務所に依頼することがポイントです。
法律事務所の公式サイトで、債務整理における実績や口コミ、詳細な料金などを確認しておき、無料相談時には対面での対応や人柄をチェックするといいでしょう。
任意整理におすすめの弁護士や選び方については、以下の記事も参考にしてください。
▼関連記事
任意整理で弁護士事務所を選ぶポイントは?費用や初回相談についても解説
任意整理に迷ったらまずは弁護士に相談を

任意整理したことで、借金総額や月々の支払いが減り、生活がラクになったという体験談は多くあります。
その一方で、「新規借り入れができず不便になった」「一部は自力での返済にすればよかった」「事務所選びで妥協してしまった」といった後悔の声も見られました。
そもそも任意整理する必要がなかったり、任意整理しても返済が苦しくなり失敗に終わってしまったりする恐れもあるため、事前の見極めが重要です。
このままの状態で完済できるのか、毎月の収支はどんな状況なのかをきちんと把握した上で、信頼できる弁護士に依頼するのが成功のポイントです。
まずは無料相談を利用し、任意整理するべきかどうか相談してみてください。
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